紐の結び位置

 女袴の結び位置は、中央ではなく左右いずれかに寄せます 。現在では(本人から見て)左腰前で結ぶことが多いのですが、これは「飾り物 は 左」ということからです。腕時計や襟のバッチ、胸飾り、みな左に付けます。こ れは人類に右利きが多いためで、実用的動きが多いな右側に飾り物を付けるのを避けるのです。一方、右腰前での結びは宮中袴以来の伝統ですから、明治期は右腰前が多かったようです。着付けの人によっては「最終卒業なら右、進学予定の卒業なら左」 などと表現する方もいますが、まったく根拠がない話です。
 結び位置を中央にしないことで、宮中袴以来の優美な可愛らしさも出ますし、蝶結びの尾紐に長短が出来て、長い方を中央に裏返すことが可能になるのです。
 結び方は両わな(蝶結び)でも、片わな(片蝶)でも構いません。宮中袴の伝統から言えば片わなが正統ですが、そのあたりは本人の好みで自由でしょう。
 なお、巫女袴は男子の差袴の変形ですから、これは中央で両わなで結びます。 前腰 の「上指糸(うわざしいと)」が見えるような位置で結ぶことが、ポイントです (見栄えも実利も)。

捻襠切袴の結び

1本の紐を体に回し、右腰前で結びます。
宮中女官式の結び方は本館・着方のページを参照してください。

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