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麹塵袍 (きくじんのほう)

  
第10回着装勉強会(2001.11.4)記念ミニイラスト  (C)綾麿

六位極臈蔵人の「麹塵袍(きくじんのほう)」衣冠姿
 麹塵は青色、山鳩色とも呼ばれ天皇の平常の料でしたが、
極臈
蔵人(六位蔵人のトップ)に下げ渡され、その着用を許されました。
枕草子では「蔵人は青色の袍を着られることが素晴らしい」と絶賛されて
いる名誉の装束です。

 また平安時代には公家たちが「詩合わせ」など様々な場面で、位袍組と
麹塵袍組に分かれて着用していた記録があります。
『年中行事絵巻』内宴では公卿全員が麹塵の闕腋袍を着用している姿が
描かれています(下図参照)。

『梁塵秘抄』には
「婿の君、冠者の君 何色の何擦か好うだう 着まほしき
    菊塵、山吹、止擦に、花村濃・・・」とあります。
ち歌われています。
菊塵は麹塵のことで、若い公達が着たがる色であったようです。

文様はいろいろありましたが、ここでは「尾長鳥牡丹唐草」を織りだしています。
 六位ですので冠は無紋。指貫は浅縹(あさはなだ)色。



内宴に見る公卿の麹塵束帯姿
文武官とわず闕腋袍。ただし文官は垂纓冠


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