HOME>装束の知識と着方>着方の基礎知識>指貫紐のむすび方
指貫の紐の結び方には状況に応じて、さまざまな流儀・方法があります。
ここではそのうちの一つの方法を写真でご紹介します。美しくほどけにくい結び方だと思います。
なお美しく仕上げるポイントは、紐の前での交差は頭で考えるより下の位置で行うこと、きつく締めること、
上刺糸(腰板部分の白い刺し糸)を見せることです。
※「諸わな」とは「蝶結び」のことです。
※指貫の紐は前後同寸が原則ですが、ここでは近年一般に用いられている、後紐が短いものを使っています。
前を腹部(腰上)に 押し当てます |
紐を後ろに回して交差させ、 前に回して来て交差 |
紐を裏返すような形で 上にはね上げます |
後ろに回して 腰上で諸わなに結びます |
後ろを引き上げて 腰に押し当てます |
紐を前に回して 交差させる(注1) |
左腰から来た紐を右紐の 下に通して上に引上げます いわゆる単結びです |
上に引き上げた左紐を 先に結んだ前紐の下に 差し込み、からませます |
もう一方の紐は逆に 下から上に向かって 前紐の下を通します |
上下に強く引き締めます これでゆるむことは まずありません |
左手で保持している 下向きの紐で、上方向に 輪を作ります |
右手で保持している 上向きの紐を上から 輪にかぶせます |
諸わな結びで形を 整えます 公家としてはこれで完成 |
実用的には輪や残り紐を 下から上に差し込み 形を整えて完成です |
注1:後紐を前紐の下に差し込まない場合は、交差は写真と逆に向かって左が上となります。
注2:女性用人台に着付けておりますので、かなり細身であるため紐が余り気味になっております。